UI/UXデザイナーは参加必須!2025年UI/UXデザインカンファレンスを紹介

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UI/UXデザイナーは参加必須!2025年UI/UXデザインカンファレンスを紹介

投稿日:

2024.01.01

2025年のUI/UX領域では、生成AIがインターフェースを動的に変化させ、空間コンピューティングが従来の画面の枠を超えるようになっています。デザイナーは、瞬時に形を変えるUIを評価し、体験全体を設計し直す役割を担うことになります。AIの提案から最適解を選ぶ視点、3D空間とアクセシビリティを両立させる技術、省電力や倫理といった制約をどう組み込むか。これらを最短で学べるのがカンファレンスです。本記事では、注目イベントと活用方法を紹介します。

UI/UX デザインカンファレンスの重要性

カンファレンスは一次情報の宝庫であり、登壇者や参加者との議論を通じて既存フレームの枠組みから外れたアイデアやフレームの再検討などが話されます。JOOi 登録デザイナー調査(2025 年5月)では年間学習施策として最も効果を感じた取り組みにカンファレンス参加が三年連続で選ばれた。その理由を3点に整理すると以下です。

最新トレンドと知識のアップデート

カンファレンスでは、まだ記事や書籍には載らない最前線の情報に触れられます。登壇者が「どんな課題に直面したのか」「なぜその方法を選んだのか」を具体的に語るため、単なる紹介ではなく実務で役立つ知見を持ち帰ることができます。

人脈形成とキャリア構築の機会

会場には同じ領域で活躍するデザイナーやエンジニアだけでなく、採用担当者や経営層も参加しています。セッション後の懇親会やワークショップで名刺交換するだけでなく、実際の課題について意見交換する中で「一緒にプロジェクトをやってみませんか」という流れになるケースも少なくありません。こうした出会いは、新しい案件獲得や転職のチャンスにつながります。

インスピレーションとモチベーションの向上

登壇では成功事例だけでなく、試行錯誤や失敗談も共有されます。他社の失敗から学ぶことで自分たちのプロジェクトのリスクを避けられる一方、「この方法なら自分の環境でも試せる」と前向きな刺激を受けられます。また、普段接点の少ない海外スピーカーや異業種の専門家の視点に触れることで、自分の発想を広げるきっかけにもなります。帰社後にチームへ共有すれば、組織全体のモチベーションも高まります。

2025 年注目の国内 UI/UX デザインカンファレンス

Designship 2025(10 月・東京)

「広がりすぎたデザインを接続する」をテーマに、生成 AI、Design Ops、サービスデザインを横断する三トラック制を採用。未公開プロトタイプのデモや組織変革ケーススタディが豊富で、実務に直結する運用ノウハウを得やすい。

Design Matters Tokyo 25(9 月・東京)

「CREATE THE FUTURE. BY DESIGN.」を掲げ、LinkedIn や Canva など世界 25 ヵ国から登壇者が集結。「AI と社会課題」「ネイティブ 3D」「スペースデザイン」など六つのテーマで議論が展開される。Penpot と Miro を使った協働プロトタイピングを体験できるハンズオンが目玉。

Yoitoi Summit 2025(夏・東京)

参加者の疑問から始まる対話型プログラムが特徴。生成 AI 時代のデザイン倫理やブランドアイデンティティの再定義を、参加者と登壇者が双方向で深掘りする。限定 300 名と少数精鋭でネットワーキング密度が高い。

UX DAYS TOKYO 2025(春・東京)

「UX とプロダクトグロースの統合」を掲げる実践派イベント。初日はケーススタディ中心、後半はワークショップ主体で “観る” と “手を動かす” 学習を両立できる。

Women in Tech Global Summit Osaka 2025(春・大阪)

アクセシビリティとインクルーシブデザインに焦点を当てる国際サミット。公共サービスやエシカルデザインのリサーチを深める場として有効。万博パビリオンでの空間 UX 実証展示も予定されている。

2025 年注目の海外 UI/UX デザインカンファレンス

Interaction Design Education Summit (IDIES) 2025(春・米国)

教育と実務の橋渡しを目的に IxDA が主催。大学と企業のカリキュラム事例が共有され、自社オンボーディングを教育工学で改善する視点が得られる。

World IA Day 2025(春・世界 30 都市同時開催)

「Challenges of Change」をテーマに、基調講演やライトニングトークが充実しています。都市間を結ぶライブ配信でグローバルとローカルの IA 課題を比較できる。

Web Directions Code 2025(初夏・メルボルン&オンライン)

フロントエンドと UX の境界領域を扱い、ローカルファーストアーキテクチャ、ブラウザ内 LLM、Green Web など最新テーマを網羅。「生成 AI × パフォーマンス × アクセシビリティ」を一気にキャッチアップできる。

Advancing Research 2025(春・オンライン)

UX リサーチ専業カンファレンス。研究組織のスケーリング、AI 時代のデータエシックス、GovTech リサーチなど調査組織運営に特化。専用プラットフォームで資料と録画が即時アーカイブされ復習しやすい。

An Event Apart 2025(北米各都市巡回)

CSS、レスポンシブデザイン、アクセシビリティに焦点を当てる少人数制イベント。2025 年は「AI 時代のパフォーマンス最適化」が新設テーマとして追加され、講師との距離が近いまま深いコードレビューが受けられる。

カンファレンス選択ガイド

学びたいテーマごとにイベントを選ぶと効果的です。

生成AIや3D、アクセシビリティを集中的に知りたいなら「Designship」「Advancing Research」「Web Directions」を順番に参加すると、デザインの戦略面からフロントエンドの実装までを体系的にアップデートできます。

議論の濃さや交流を重視するなら「Yoitoi Summit」や「An Event Apart」。教育やリサーチの体系化に関心があるなら「IDIES」や「World IA Day」。社会課題や公共性を含む広い意味でのUXを学びたいなら「Women in Tech Summit」が最適です。

2025年のUI/UXデザイン最新トレンド

生成型UI(Generative User Interface)

AIがリアルタイムに画面デザインをつくり出すプロダクトが増えています。これまでは事前に細かく設計していたUIも、今後はユーザーの行動や状況に合わせて自動生成される流れが加速します。

3Dとインタラクティブ体験の融合

WebGPU(ブラウザで高性能な3Dを動かせる仕組み)の実用化や、Apple Vision Proの普及を背景に、3Dを使った操作体験が一般的になりつつあります。従来はスマホの画面上でのタップやスワイプだけでしたが、これからは“触れている感覚に近い”操作が広がっていきます。

インクルーシブデザインとアクセシビリティ

EUや米国で法律が強化され、アクセシビリティ(誰でも使える設計)や省エネ性能がプロダクト調達の条件になりつつあります。「気候変動とアクセシビリティ」というテーマも国際的に注目され、カンファレンスの主要議題に取り上げられています。

カンファレンスで得た学びを活かす方法

事前準備と参加計画

参加前に「このイベントで何を持ち帰りたいか」を明確にしておくと、当日の情報整理がスムーズになります。例えば、個人やチームの目標と照らし合わせて「生成AIの事例」「3Dデザインの実践方法」「アクセシビリティ対応の最新基準」のように、得たい学びを3つに絞っておきます。登壇者の過去の発表資料や記事をチェックし、要点をメモアプリにまとめておくと、当日の質疑応答でより具体的な質問ができます。

セッションの選び方と記録の工夫

録画が残る講演は後日でも確認できるので、現場でしか体験できないライブQ&Aやワークショップに時間を優先的に使うのが効果的です。メモは「気づき(Tips)」「行動につなげたいこと(Action)」「連絡先やつながり(Contacts)」の3つに分けて書くと、あとからチームに共有するときに理解されやすくなります。

ネットワーキングとフォローアップ

名刺交換だけで終わらせるのではなく、「どのセッションが印象に残りましたか?」など具体的な問いを投げかけると会話が広がります。その場で感想やフィードバックをSNSに投稿し、登壇者の名前をタグ付けすると交流が深まりやすいです。参加後は48時間以内に学んだ内容を社内ドキュメントにまとめ、関係者に共有しましょう。早い段階で共有すると定着率が高まり、学びが実務に生きやすくなります。

まとめ

2025年には、生成AIはもはや特別な技術ではなく「前提条件」となります。UI/UXデザイナーにとってカンファレンスは、最新の知識を得る場であると同時に、自分の実務へすぐに活かせる近道でもあります。本記事で紹介したイベントをきっかけに、戦略面と実装面の両方をアップデートし、プロダクトの価値と自身のキャリアを同時に高めてみてください。


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2024.01.01

2025年のUI/UX領域では、生成AIがインターフェースを動的に変化させ、空間コンピューティングが従来の画面の枠を超えるようになっています。デザイナーは、瞬時に形を変えるUIを評価し、体験全体を設計し直す役割を担うことになります。AIの提案から最適解を選ぶ視点、3D空間とアクセシビリティを両立させる技術、省電力や倫理といった制約をどう組み込むか。これらを最短で学べるのがカンファレンスです。本記事では、注目イベントと活用方法を紹介します。

UI/UX デザインカンファレンスの重要性

カンファレンスは一次情報の宝庫であり、登壇者や参加者との議論を通じて既存フレームの枠組みから外れたアイデアやフレームの再検討などが話されます。JOOi 登録デザイナー調査(2025 年5月)では年間学習施策として最も効果を感じた取り組みにカンファレンス参加が三年連続で選ばれた。その理由を3点に整理すると以下です。

最新トレンドと知識のアップデート

カンファレンスでは、まだ記事や書籍には載らない最前線の情報に触れられます。登壇者が「どんな課題に直面したのか」「なぜその方法を選んだのか」を具体的に語るため、単なる紹介ではなく実務で役立つ知見を持ち帰ることができます。

人脈形成とキャリア構築の機会

会場には同じ領域で活躍するデザイナーやエンジニアだけでなく、採用担当者や経営層も参加しています。セッション後の懇親会やワークショップで名刺交換するだけでなく、実際の課題について意見交換する中で「一緒にプロジェクトをやってみませんか」という流れになるケースも少なくありません。こうした出会いは、新しい案件獲得や転職のチャンスにつながります。

インスピレーションとモチベーションの向上

登壇では成功事例だけでなく、試行錯誤や失敗談も共有されます。他社の失敗から学ぶことで自分たちのプロジェクトのリスクを避けられる一方、「この方法なら自分の環境でも試せる」と前向きな刺激を受けられます。また、普段接点の少ない海外スピーカーや異業種の専門家の視点に触れることで、自分の発想を広げるきっかけにもなります。帰社後にチームへ共有すれば、組織全体のモチベーションも高まります。

2025 年注目の国内 UI/UX デザインカンファレンス

Designship 2025(10 月・東京)

「広がりすぎたデザインを接続する」をテーマに、生成 AI、Design Ops、サービスデザインを横断する三トラック制を採用。未公開プロトタイプのデモや組織変革ケーススタディが豊富で、実務に直結する運用ノウハウを得やすい。

Design Matters Tokyo 25(9 月・東京)

「CREATE THE FUTURE. BY DESIGN.」を掲げ、LinkedIn や Canva など世界 25 ヵ国から登壇者が集結。「AI と社会課題」「ネイティブ 3D」「スペースデザイン」など六つのテーマで議論が展開される。Penpot と Miro を使った協働プロトタイピングを体験できるハンズオンが目玉。

Yoitoi Summit 2025(夏・東京)

参加者の疑問から始まる対話型プログラムが特徴。生成 AI 時代のデザイン倫理やブランドアイデンティティの再定義を、参加者と登壇者が双方向で深掘りする。限定 300 名と少数精鋭でネットワーキング密度が高い。

UX DAYS TOKYO 2025(春・東京)

「UX とプロダクトグロースの統合」を掲げる実践派イベント。初日はケーススタディ中心、後半はワークショップ主体で “観る” と “手を動かす” 学習を両立できる。

Women in Tech Global Summit Osaka 2025(春・大阪)

アクセシビリティとインクルーシブデザインに焦点を当てる国際サミット。公共サービスやエシカルデザインのリサーチを深める場として有効。万博パビリオンでの空間 UX 実証展示も予定されている。

2025 年注目の海外 UI/UX デザインカンファレンス

Interaction Design Education Summit (IDIES) 2025(春・米国)

教育と実務の橋渡しを目的に IxDA が主催。大学と企業のカリキュラム事例が共有され、自社オンボーディングを教育工学で改善する視点が得られる。

World IA Day 2025(春・世界 30 都市同時開催)

「Challenges of Change」をテーマに、基調講演やライトニングトークが充実しています。都市間を結ぶライブ配信でグローバルとローカルの IA 課題を比較できる。

Web Directions Code 2025(初夏・メルボルン&オンライン)

フロントエンドと UX の境界領域を扱い、ローカルファーストアーキテクチャ、ブラウザ内 LLM、Green Web など最新テーマを網羅。「生成 AI × パフォーマンス × アクセシビリティ」を一気にキャッチアップできる。

Advancing Research 2025(春・オンライン)

UX リサーチ専業カンファレンス。研究組織のスケーリング、AI 時代のデータエシックス、GovTech リサーチなど調査組織運営に特化。専用プラットフォームで資料と録画が即時アーカイブされ復習しやすい。

An Event Apart 2025(北米各都市巡回)

CSS、レスポンシブデザイン、アクセシビリティに焦点を当てる少人数制イベント。2025 年は「AI 時代のパフォーマンス最適化」が新設テーマとして追加され、講師との距離が近いまま深いコードレビューが受けられる。

カンファレンス選択ガイド

学びたいテーマごとにイベントを選ぶと効果的です。

生成AIや3D、アクセシビリティを集中的に知りたいなら「Designship」「Advancing Research」「Web Directions」を順番に参加すると、デザインの戦略面からフロントエンドの実装までを体系的にアップデートできます。

議論の濃さや交流を重視するなら「Yoitoi Summit」や「An Event Apart」。教育やリサーチの体系化に関心があるなら「IDIES」や「World IA Day」。社会課題や公共性を含む広い意味でのUXを学びたいなら「Women in Tech Summit」が最適です。

2025年のUI/UXデザイン最新トレンド

生成型UI(Generative User Interface)

AIがリアルタイムに画面デザインをつくり出すプロダクトが増えています。これまでは事前に細かく設計していたUIも、今後はユーザーの行動や状況に合わせて自動生成される流れが加速します。

3Dとインタラクティブ体験の融合

WebGPU(ブラウザで高性能な3Dを動かせる仕組み)の実用化や、Apple Vision Proの普及を背景に、3Dを使った操作体験が一般的になりつつあります。従来はスマホの画面上でのタップやスワイプだけでしたが、これからは“触れている感覚に近い”操作が広がっていきます。

インクルーシブデザインとアクセシビリティ

EUや米国で法律が強化され、アクセシビリティ(誰でも使える設計)や省エネ性能がプロダクト調達の条件になりつつあります。「気候変動とアクセシビリティ」というテーマも国際的に注目され、カンファレンスの主要議題に取り上げられています。

カンファレンスで得た学びを活かす方法

事前準備と参加計画

参加前に「このイベントで何を持ち帰りたいか」を明確にしておくと、当日の情報整理がスムーズになります。例えば、個人やチームの目標と照らし合わせて「生成AIの事例」「3Dデザインの実践方法」「アクセシビリティ対応の最新基準」のように、得たい学びを3つに絞っておきます。登壇者の過去の発表資料や記事をチェックし、要点をメモアプリにまとめておくと、当日の質疑応答でより具体的な質問ができます。

セッションの選び方と記録の工夫

録画が残る講演は後日でも確認できるので、現場でしか体験できないライブQ&Aやワークショップに時間を優先的に使うのが効果的です。メモは「気づき(Tips)」「行動につなげたいこと(Action)」「連絡先やつながり(Contacts)」の3つに分けて書くと、あとからチームに共有するときに理解されやすくなります。

ネットワーキングとフォローアップ

名刺交換だけで終わらせるのではなく、「どのセッションが印象に残りましたか?」など具体的な問いを投げかけると会話が広がります。その場で感想やフィードバックをSNSに投稿し、登壇者の名前をタグ付けすると交流が深まりやすいです。参加後は48時間以内に学んだ内容を社内ドキュメントにまとめ、関係者に共有しましょう。早い段階で共有すると定着率が高まり、学びが実務に生きやすくなります。

まとめ

2025年には、生成AIはもはや特別な技術ではなく「前提条件」となります。UI/UXデザイナーにとってカンファレンスは、最新の知識を得る場であると同時に、自分の実務へすぐに活かせる近道でもあります。本記事で紹介したイベントをきっかけに、戦略面と実装面の両方をアップデートし、プロダクトの価値と自身のキャリアを同時に高めてみてください。


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2024.01.01

2025年のUI/UX領域では、生成AIがインターフェースを動的に変化させ、空間コンピューティングが従来の画面の枠を超えるようになっています。デザイナーは、瞬時に形を変えるUIを評価し、体験全体を設計し直す役割を担うことになります。AIの提案から最適解を選ぶ視点、3D空間とアクセシビリティを両立させる技術、省電力や倫理といった制約をどう組み込むか。これらを最短で学べるのがカンファレンスです。本記事では、注目イベントと活用方法を紹介します。

UI/UX デザインカンファレンスの重要性

カンファレンスは一次情報の宝庫であり、登壇者や参加者との議論を通じて既存フレームの枠組みから外れたアイデアやフレームの再検討などが話されます。JOOi 登録デザイナー調査(2025 年5月)では年間学習施策として最も効果を感じた取り組みにカンファレンス参加が三年連続で選ばれた。その理由を3点に整理すると以下です。

最新トレンドと知識のアップデート

カンファレンスでは、まだ記事や書籍には載らない最前線の情報に触れられます。登壇者が「どんな課題に直面したのか」「なぜその方法を選んだのか」を具体的に語るため、単なる紹介ではなく実務で役立つ知見を持ち帰ることができます。

人脈形成とキャリア構築の機会

会場には同じ領域で活躍するデザイナーやエンジニアだけでなく、採用担当者や経営層も参加しています。セッション後の懇親会やワークショップで名刺交換するだけでなく、実際の課題について意見交換する中で「一緒にプロジェクトをやってみませんか」という流れになるケースも少なくありません。こうした出会いは、新しい案件獲得や転職のチャンスにつながります。

インスピレーションとモチベーションの向上

登壇では成功事例だけでなく、試行錯誤や失敗談も共有されます。他社の失敗から学ぶことで自分たちのプロジェクトのリスクを避けられる一方、「この方法なら自分の環境でも試せる」と前向きな刺激を受けられます。また、普段接点の少ない海外スピーカーや異業種の専門家の視点に触れることで、自分の発想を広げるきっかけにもなります。帰社後にチームへ共有すれば、組織全体のモチベーションも高まります。

2025 年注目の国内 UI/UX デザインカンファレンス

Designship 2025(10 月・東京)

「広がりすぎたデザインを接続する」をテーマに、生成 AI、Design Ops、サービスデザインを横断する三トラック制を採用。未公開プロトタイプのデモや組織変革ケーススタディが豊富で、実務に直結する運用ノウハウを得やすい。

Design Matters Tokyo 25(9 月・東京)

「CREATE THE FUTURE. BY DESIGN.」を掲げ、LinkedIn や Canva など世界 25 ヵ国から登壇者が集結。「AI と社会課題」「ネイティブ 3D」「スペースデザイン」など六つのテーマで議論が展開される。Penpot と Miro を使った協働プロトタイピングを体験できるハンズオンが目玉。

Yoitoi Summit 2025(夏・東京)

参加者の疑問から始まる対話型プログラムが特徴。生成 AI 時代のデザイン倫理やブランドアイデンティティの再定義を、参加者と登壇者が双方向で深掘りする。限定 300 名と少数精鋭でネットワーキング密度が高い。

UX DAYS TOKYO 2025(春・東京)

「UX とプロダクトグロースの統合」を掲げる実践派イベント。初日はケーススタディ中心、後半はワークショップ主体で “観る” と “手を動かす” 学習を両立できる。

Women in Tech Global Summit Osaka 2025(春・大阪)

アクセシビリティとインクルーシブデザインに焦点を当てる国際サミット。公共サービスやエシカルデザインのリサーチを深める場として有効。万博パビリオンでの空間 UX 実証展示も予定されている。

2025 年注目の海外 UI/UX デザインカンファレンス

Interaction Design Education Summit (IDIES) 2025(春・米国)

教育と実務の橋渡しを目的に IxDA が主催。大学と企業のカリキュラム事例が共有され、自社オンボーディングを教育工学で改善する視点が得られる。

World IA Day 2025(春・世界 30 都市同時開催)

「Challenges of Change」をテーマに、基調講演やライトニングトークが充実しています。都市間を結ぶライブ配信でグローバルとローカルの IA 課題を比較できる。

Web Directions Code 2025(初夏・メルボルン&オンライン)

フロントエンドと UX の境界領域を扱い、ローカルファーストアーキテクチャ、ブラウザ内 LLM、Green Web など最新テーマを網羅。「生成 AI × パフォーマンス × アクセシビリティ」を一気にキャッチアップできる。

Advancing Research 2025(春・オンライン)

UX リサーチ専業カンファレンス。研究組織のスケーリング、AI 時代のデータエシックス、GovTech リサーチなど調査組織運営に特化。専用プラットフォームで資料と録画が即時アーカイブされ復習しやすい。

An Event Apart 2025(北米各都市巡回)

CSS、レスポンシブデザイン、アクセシビリティに焦点を当てる少人数制イベント。2025 年は「AI 時代のパフォーマンス最適化」が新設テーマとして追加され、講師との距離が近いまま深いコードレビューが受けられる。

カンファレンス選択ガイド

学びたいテーマごとにイベントを選ぶと効果的です。

生成AIや3D、アクセシビリティを集中的に知りたいなら「Designship」「Advancing Research」「Web Directions」を順番に参加すると、デザインの戦略面からフロントエンドの実装までを体系的にアップデートできます。

議論の濃さや交流を重視するなら「Yoitoi Summit」や「An Event Apart」。教育やリサーチの体系化に関心があるなら「IDIES」や「World IA Day」。社会課題や公共性を含む広い意味でのUXを学びたいなら「Women in Tech Summit」が最適です。

2025年のUI/UXデザイン最新トレンド

生成型UI(Generative User Interface)

AIがリアルタイムに画面デザインをつくり出すプロダクトが増えています。これまでは事前に細かく設計していたUIも、今後はユーザーの行動や状況に合わせて自動生成される流れが加速します。

3Dとインタラクティブ体験の融合

WebGPU(ブラウザで高性能な3Dを動かせる仕組み)の実用化や、Apple Vision Proの普及を背景に、3Dを使った操作体験が一般的になりつつあります。従来はスマホの画面上でのタップやスワイプだけでしたが、これからは“触れている感覚に近い”操作が広がっていきます。

インクルーシブデザインとアクセシビリティ

EUや米国で法律が強化され、アクセシビリティ(誰でも使える設計)や省エネ性能がプロダクト調達の条件になりつつあります。「気候変動とアクセシビリティ」というテーマも国際的に注目され、カンファレンスの主要議題に取り上げられています。

カンファレンスで得た学びを活かす方法

事前準備と参加計画

参加前に「このイベントで何を持ち帰りたいか」を明確にしておくと、当日の情報整理がスムーズになります。例えば、個人やチームの目標と照らし合わせて「生成AIの事例」「3Dデザインの実践方法」「アクセシビリティ対応の最新基準」のように、得たい学びを3つに絞っておきます。登壇者の過去の発表資料や記事をチェックし、要点をメモアプリにまとめておくと、当日の質疑応答でより具体的な質問ができます。

セッションの選び方と記録の工夫

録画が残る講演は後日でも確認できるので、現場でしか体験できないライブQ&Aやワークショップに時間を優先的に使うのが効果的です。メモは「気づき(Tips)」「行動につなげたいこと(Action)」「連絡先やつながり(Contacts)」の3つに分けて書くと、あとからチームに共有するときに理解されやすくなります。

ネットワーキングとフォローアップ

名刺交換だけで終わらせるのではなく、「どのセッションが印象に残りましたか?」など具体的な問いを投げかけると会話が広がります。その場で感想やフィードバックをSNSに投稿し、登壇者の名前をタグ付けすると交流が深まりやすいです。参加後は48時間以内に学んだ内容を社内ドキュメントにまとめ、関係者に共有しましょう。早い段階で共有すると定着率が高まり、学びが実務に生きやすくなります。

まとめ

2025年には、生成AIはもはや特別な技術ではなく「前提条件」となります。UI/UXデザイナーにとってカンファレンスは、最新の知識を得る場であると同時に、自分の実務へすぐに活かせる近道でもあります。本記事で紹介したイベントをきっかけに、戦略面と実装面の両方をアップデートし、プロダクトの価値と自身のキャリアを同時に高めてみてください。


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