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投稿日:
2024.01.01
スキルを活かしてキャリアを広げる選択肢としての「副業」
デジタルサービスの拡大とともに、UI/UXデザイナーの需要は急速に高まっています。あらゆる業界でオンライン化が進むなか、プロダクトやサービスにおける「使いやすさ」「快適さ」が企業競争力に直結する時代になりました。そんな中、UI/UXデザインを担う専門人材は、ますます価値の高い存在になっています。
本業で経験を積んだデザイナーのなかには、「より収入を得たい」「さまざまな業界に関わって視野を広げたい」「独立や起業も視野に入れた実績を積みたい」と考え、副業にチャレンジする方も少なくありません。
本記事では、UI/UXデザイナーが副業で本当に稼げるのかというテーマを起点に、仕事内容や年収・単価の相場、高単価案件を獲得するためのポイント、そして最後にJOOiのサービス活用法まで、具体的に解説していきます。
UI/UXデザイナーは副業ができるのか?
UI/UXデザイナーが副業に向いている理由
まず結論から言うと、UI/UXデザイナーは副業に非常に向いている職種です。その理由は主に3つあります。
1つ目は、リモートワークとの相性が良いことです。FigmaやAdobe XDなどのクラウドツールを使えば、物理的な場所に縛られず作業ができます。SlackやNotionなどの情報共有ツールも普及し、対面の打ち合わせを行わなくてもスムーズにプロジェクトを進められる環境が整っています。
2つ目は、企業側にとっても業務委託しやすい職種であること。UI/UXデザイン業務は、比較的成果物が明確なため、企業側も「この画面を設計してほしい」「ユーザー導線を改善してほしい」といったピンポイントでの依頼がしやすくなっています。正社員採用のリスクやコストを考え、副業・業務委託の形で依頼するケースが増えています。
3つ目は、案件の需要が急増していることです。Webサービスの開発やアプリ設計が日常的に行われている現在、デザイナーはエンジニアと並んで欠かせない職種となっており、とりわけ「UIだけでなくUXまで考えられる」人材への需要はさらに高まりを見せています。
UI/UXデザイナーの仕事内容や働き方
UI/UXデザイナーの仕事内容
UI/UXデザイナーは、サービスやプロダクトにおいて「見た目の美しさ」と「使いやすさ」の両面を設計する職種です。業務内容はUIとUXに分かれますが、副業では両方のスキルが求められることも多くあります。
UI(User Interface):画面設計、ボタン配置、配色設計、フォント選定、コンポーネント設計など。具体的なビジュアル表現に関する業務を担当。
UX(User Experience):ユーザー行動の設計、ペルソナ作成、カスタマージャーニー設計、情報設計、ユーザーテストなど。ユーザーがストレスなく目的を達成できるよう、全体の体験を設計します。
副業で多いのは、以下のような業務です。
新規サービス立ち上げ時のUI/UX設計
既存WebサービスやアプリのUX改善
LPやマイクロサービスのUIリニューアル
デザインガイドラインの整備や設計支援
UI/UXデザイナーの働き方
副業としてUI/UXデザインに取り組む場合、1日の時間の使い方や仕事の流れも重要です。以下は、実際の働き方に即した例です。

7:00〜8:30|要件確認とタスク整理
Slackやメールで届いたフィードバックを確認
Notionに記載された仕様やタスクを見直し、当日の作業を整理
FigmaやFigJamで設計の全体像を確認し、方向性を明確にする
12:00〜13:00|ユーザーフローや情報構造の設計
Miroでユーザーフローを図解し、導線の課題を洗い出す
ワイヤーフレームを手書きやFigJamでラフ設計
ペルソナに合った導線や構成になっているか、確認と調整
19:30〜21:00|UI作成とプロトタイプ制作 Figmaで画面デザインの本制作
コンポーネントの再利用やバリアント設計で効率化
Prototype機能で実際の動作を想定した遷移やアニメーションを確認
21:00〜22:00|ドキュメント化と共有 Notionに制作意図や動作仕様を明記
Figmaにコメントを残し、開発チームへ提出
Slackで進捗報告や次回レビューの提案、場合によってはLoomで説明動画を送付
このように、UI/UXデザインの副業は単なる作業ではなく、課題把握→設計→制作→連携→改善という一連のプロセスを含んでおり、責任と裁量の大きな仕事です。
UI/UXデザイナーは副業で稼げるのか?
UI/UXデザイナーの年収
UI/UXデザイナーとして正社員で働いた場合の年収は、企業規模や経験年数、業務範囲によって異なります。
初級(実務1〜2年程度):年収350万〜450万円
中級(実務3〜5年程度):年収500万〜700万円
上級(リードデザイナー・マネージャークラス):年収700万円〜900万円以上
特に上流からプロジェクトに参画できる人材や、ビジネス視点と設計力の両方を兼ね備えた人材は、社内でも高く評価される傾向にあります。
UI/UXデザイナーの案件単価
副業としての案件単価は、契約形態や案件の難易度によって大きく異なります。以下に目安となる金額を提示します。
UIデザイン(LPやWebアプリ):5〜20万円/1画面〜複数画面
UX設計(調査・ペルソナ・導線設計):10〜40万円/案件単位
月額業務委託(週2〜3日):月30〜70万円
プロダクト立ち上げ支援(包括対応):一括80〜120万円以上
実際に副業のみで月20〜50万円以上の収入を得ている方も多く、一定のスキルと実績を積むことで正社員の年収を上回るケースもあります。
UI/UXデザイナーの案件例
UI/UXデザイナーの案件例①
業界:SaaS企業(メガベンチャー)
内容:既存管理画面のUX改善、情報設計、UI再設計
単価:月額45万円(週2〜3日稼働)
特徴:ヒューリスティック分析とABテスト設計を通じた継続改善型プロジェクト
UI/UXデザイナーの案件例②
業界:D2Cブランド(美容・健康)
内容:ECサイトのモバイルUIリニューアルとブランドトンマナ最適化
単価:制作単位で20万円前後
特徴:Figmaによるスピード設計と、既存デザインとの整合性確保が求められる
UI/UXデザイナーの案件例③
業界:行政・公共系プロジェクト
内容:自治体ポータルサイトの情報構造見直し、アクセシビリティ対応
単価:月額60万円(週3稼働、オンライン)
特徴:高齢者や非デジタル層も意識した情報設計が求められる案件
UI/UXデザイナーの案件例④
業界:スタートアップ(シリーズA)
内容:新規サービスのUI/UX設計、ブランド立ち上げ支援
単価:月額50万円〜
特徴:CEOやPdMとの直接やりとりを通じた上流設計と伴走型の進行スタイル
UI/UXデザイナーが高単価案件を獲得するには

ユーザー目線での設計を意識する
単に「見た目が綺麗なUI」を作るのではなく、「ユーザーがどう感じるか」「どう行動するか」を理解し、それに基づいた設計を行えるかが重要です。ペルソナ設計やカスタマージャーニーを用い、定量・定性的なデータを根拠に設計提案できると信頼性が高まります。
ツールやコーディングのスキルを身に付ける
FigmaやAdobe XDだけでなく、NotionやMiro、Lottieなど周辺ツールを活用できると重宝されます。さらに、HTML/CSSやReactなどのフロントエンドに関する理解があると、開発者との連携もスムーズになり、案件単価アップにもつながります。
常に最新の情報をキャッチアップする
デザイン業界は技術・トレンドともに変化が激しい領域です。UX Writing、アクセシビリティ、Web3、AIとの連携など、最新の知識や事例を常にキャッチアップしていることが、高単価案件を任せられる条件の一つとなります。
実績を増やす
案件を通じて着実に実績を積み上げ、成果ベースで語れるポートフォリオを整備することが大切です。「どんな課題に対して、どのようなアプローチで、どんな成果を出したか」を整理し、視覚的・論理的に伝える構成が理想的です。
まとめ
UI/UXデザイナーの副業は、単なる「空いた時間の仕事」ではなく、キャリアの幅を広げるための戦略的な手段となり得ます。企業からの需要も高く、案件単価も上昇傾向にあるため、スキルや働き方の自由度を最大限に活かすチャンスが広がっています。
特に「自ら考えて動ける」「課題を発見し、解決まで設計できる」デザイナーは、どの業界からも重宝され、高単価・好条件の案件に恵まれやすくなります。副業を通じて多様な経験を積み重ねることで、デザイナーとしての市場価値は確実に上がっていくでしょう。
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