JOOiトップデザイナーへインタビューしてみました!【渡辺さん】

AIデザイナー

デザインにおけるAI活用の本質とは?AIを熟知したUI/UXデザイナーが語る「AI駆動デザイン」の進め方

投稿日:

2026/08/28

生成AIの進化によって、デザイン制作は「作れるかどうか」から「どう意思決定し、どう改善を回すか」へと重心が移りつつあります。

アウトプットが速くなるほど、選択肢は増える。選択肢が増えるほど、現場で問われるのは判断の質と速度です。

今回、JOOiに在籍デザイナーのTsukamotoさんにインタビューをしました。

TsukamotoさんはAIを効率化ツールとして扱うのではなく、意思決定を前に進めるための制作プロセスとして組み込み、短いサイクルで品質を引き上げていくフローを得意としているデザイナーです。

そして、AI時代においてデザイナーの価値はどこに残るのか。今起きている変化をインタビュー形式でお届けします。

ぜひ最後までご覧ください。

インタビューデザイナー紹介

Tsukamoto

JOOi在籍デザイナー。

コンピューターサイエンスを背景に、Web制作でデザインと実装を横断。学生時代に個人事業主として活動を開始し、法人化。

Webサイト/アプリ制作を中心に、AIを制作フローへ組み込み、動くアウトプットを早期に提示して合意形成と改善を加速するスタイルが強み。

キャリアについて

作れる土台は、キャリアの最初から作っていた

Q. キャリアの流れをざっくり教えてください。

Tsukamoto:学生の途中でWeb制作会社に入って、そこから個人事業主として仕事を受けるようになって、だいたい1年後くらいに法人にした、という流れです。

制作会社にいた頃は、とにかくWebサイトをたくさん作りました。ECだったりLPだったり、コーポレートサイトだったり。案件の幅は広かったと思います。基本はデザインをして、必要があれば実装もする、というスタイルでHTML/CSSはその時期にかなり手を動かして伸ばしました。

この「デザインして終わり」じゃなくて「どう作って、どう出すか」まで自然に考える癖が、その後のツール選定にも繋がっている気がします。

Q. Tsukamotoさんは学生時代のバックグラウンドも特徴的ですよね。

Tsukamoto:大学は、最初に1年間だけアメリカの大学に入っていて、そのあと編入で日本の大学に入りました。専攻としてはデザイン学部というより、コンピューターサイエンス寄りです。

なので「デザインだけ」「実装だけ」みたいに切り分けるというより、目的に合わせてどう組むのが早いか・確実かを考える癖がついているかもしれません。

仕事の考え方は「表現」から「成果」へ変わった

Q. デザイン観の変化はありました?

Tsukamoto:かなり変わったと思います。最初の頃は、正直絵を描く楽しさに近い感覚でした。尖った表現ができればいい、みたいな。

でもクライアントワークをやっていくと、尖れば尖るだけいいわけじゃない。企業側が本当に求めているのは「成果が出るかどうか」です。ですので最近は、いかに成果を出せるかという方向に思考の重心が移りました。

ここは表現を捨てたというより、表現を成果に接続するために、理由と一貫性を強く持つようになった感覚です。色やフォントも「なぜそれなのか」を説明できる状態にして、プロダクトのストーリーに沿っているかを常に確認する。そういう仕事の仕方に変わってきたと思います。

AI駆動のデザイン制作

AIは魔法ではなく、細分化と反復で精度を上げる

Q. TsukamotoさんのAI活用って、何がいちばん価値だと思いますか?

Tsukamoto:いちばんは「決めやすい状態」を早く作れることだと思っています。AIを使うと作業のフロー自体は短縮できるんですけど、私の感覚だと成果物は差がないどころか、むしろ上がる場面もあります。

自然言語で作れるようになっても、詰めるためのやり取りは減らないんですよね。デザインって結局、微妙なニュアンスをどこまで揃えられるかなのでラリーそのものは発生します。ただ、そのラリーの成果が「見た目の資料」だけじゃなくて「動く状態」まで伴ったアウトプットとして出せる。ここが大きいです。

例えばアニメーションとか、Figma上で伝えたつもりになりがちな部分って、実装側に伝達がズレやすい。でもアウトプットとして実体が出ると、チーム内で判断が揃いやすくなる。だから合意が前に進む。私はそこにAI活用の本質があると思っています。

大きなプロンプトは投げず、パーツごとに詰めて進める

Q. なるほど、Tsukamotoさんは、AIにどう指示しているんですか?

Tsukamoto:いきなり大きく投げないようにしています。全体をバーッと渡して「いい感じにして」というやり方だと、最初はそれっぽいものが返ってくることもあるんですけど、細部がズレる。ズレたまま全体を進めると、最後に破綻して、結局戻ることになるんですよね。

だから、パーツごとに分けて、一つずつ進めていきます。例えばレイアウトの大枠を固める、次にナビやCTAみたいな意思決定に影響が大きい箇所を詰める、その後にトーンや余白、タイポグラフィの密度を揃える、みたいに順番を意識します。そうすると「ここは確定」「ここはまだ試す」が整理されて、やり取りが進捗になる感覚が出てきます。

Q. その一つずつ進めていくフローだとどういったメリットがありますか?

Tsukamoto:合意が早くなります。理由は単純で、人って全体像を一度に判断できないんですよ。特に非デザイナーが入ると、全体を見て「なんか違う」と言うけど、どこが違うか言語化できない。そうすると行ったり来たりが増える。

でもパーツ単位で進めると、「ここはOK」「ここは違う」が明確になる。つまり、合意が積み上がっていくんです。AIはその積み上げのスピードを上げられる。だから、AI駆動って私の中では、生成よりも合意の設計に近いです。

参考物で認識を揃え、アウトプットの精度を上げる

Q. AIに投げるとき、参考物は使いますか?

Tsukamoto:使います。できるだけビジュアル参照があった方がいいです。言葉だけだと解釈がブレるので、参考にしたいパーツを拾ってきて、それを前提に会話する。もちろん他社に迷惑がかからない範囲で、あくまで方向性の確認として使います。

参照があると、「この雰囲気に寄せたい」「この密度感は避けたい」みたいな話が一発で通る。ここでも合意が早くなります。AIは言葉の解釈が上手い一方で、曖昧な指示も受け取れてしまうので、参照で解釈の幅を狭めるのはすごく大事です。

Q. AIが入ると、スピードはどれくらい変わる感覚ですか?

Tsukamoto:体感で3分の1または半分くらいになると思います。これは「全部が早くなる」というより、手を動かす工程が短くなる。たとえば、仮案を作る、検証する、別案を出す、比較する。この繰り返しの一周が短くなる感じです。

さらに、コードまで吐き出してくれて、それをそのまま活用できるなら、コーディング時間も減るので、半分には絶対なると思います。

AIとの対話が増えるほど、うまく進みやすい

Q. 一方で「自然言語で作れるなら、やり取りは減るんじゃ?」とも思ってしまうんですが、その辺りはどうですか?

Tsukamoto:そこは誤解されやすいです。詰めるためのやり取りは減らないです。むしろラリーは普通に多い。

ただ、ラリーの意味が変わる。以前は、Figma上の静止画を見せて「このアニメーションはこうで」みたいに言葉で補足して、実装側に伝わらない部分が出ることもあった。でもAI駆動だと、動くアウトプットとして出せる場面が増えるので、「これで合ってる?」を一発で確認できる。だから合意が前に進みやすい。

言い換えると、AIでやり取りがなくなるのではなく、やり取りが前に進むための材料になりやすい、という感覚です。

実績紹介

プロダクトリニューアルで見えた、AI駆動の進め方

Q. Auroraさんのリニューアルについてお伺いさせてください。具体的にどう進めましたか?

Tsukamoto:Auroraは、広告運用における意思決定や運用プロセスをAIで支援するアプリです。

広告の管理・分析などをよりスムーズに進めることを目指し、運用担当者が判断しやすい状態を作ることに重きを置いています。

具体的に私が対応した点は、既存アプリがあるので情報を集めました。

今の体験がどうなっているか、どこが課題になっているかを整理して、その上でクライアントにヒアリングします。どんなテイストにしたいか、誰に届けたいか、どう見られたいか、どんなものが好みか。


それを踏まえて、AIとも会話しながら方向性を決めていきます。ここは「AIに決めさせる」というより、候補を出して、比較して、ズレを潰していくための相棒として使う感覚です。実際、これも500ラリーくらいはしていると思います。

大事なのは、やり取りの量より、やり取りの切り方です。全体を一気に作るのではなく、パーツごとに進める。だから「ここは確定」「ここは保留」「ここは試す」が整理されて、プロジェクトが前に進みます。

Q. ストーリーの扱いはどうしていました?

Tsukamoto:私は最初からずっと、ストーリーを大切にしたいと思っています。なんでこの色なのか、なんでこのフォントなのか、理由付けを持つ。プロダクトが持っているストーリーを尊重する。

ただ、デザインって言語化しづらいので、言葉だけで詰めようとすると時間がかかる。そこでAI駆動の良さが出て、仮のテイスト確認を挟みやすくなります。まずは仮で出して、ビジュアルとしてストーリーに合っているかを確認する。この確認の工程を一つ入れるだけで、合意が一段早くなる感覚があります。

まとめ

AI時代に残るデザイナーの価値は「意思決定」と「ストーリーテリング」

TsukamotoさんはAIを時短で終わらせないことを重視していました。

細分化と反復を前提に、対話の密度を上げ、判断の材料を前倒しで揃える。

アウトプットが早く出るほど、合意形成が早まり、改善が回る。

AI駆動のバリューは、この「意思決定の前倒し」にあります。


そして最後に残るのは、人の判断とストーリーです。色やフォントの理由、プロダクトが届けたい価値、体験としての一貫性。言語化が難しいなら、仮のテイストで確かめる。その確認行為こそが、合意形成を速め、改善を再現可能にします。

AIで作り手が増える時代だからこそ、価値は「作る」から「見極める」へ移っていく。Tsukamotoさんは、その変化を現場で先取りしながら、合意と改善を止めないプロセスを実装しています。

インタビュー記事は以上となります。最後までご拝読いただきありがとうございました。

JOOiでは、TsukamotoさんのようにAI活用を制作の中核に据えながら、プロダクトを前に進められるデザイナーが在籍しています。

AI駆動での制作体制づくりや、スピードと品質を両立するデザインプロセスに課題がある方、ぜひお気軽にご相談ください。


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2026/08/28

生成AIの進化によって、デザイン制作は「作れるかどうか」から「どう意思決定し、どう改善を回すか」へと重心が移りつつあります。

アウトプットが速くなるほど、選択肢は増える。選択肢が増えるほど、現場で問われるのは判断の質と速度です。

今回、JOOiに在籍デザイナーのTsukamotoさんにインタビューをしました。

TsukamotoさんはAIを効率化ツールとして扱うのではなく、意思決定を前に進めるための制作プロセスとして組み込み、短いサイクルで品質を引き上げていくフローを得意としているデザイナーです。

そして、AI時代においてデザイナーの価値はどこに残るのか。今起きている変化をインタビュー形式でお届けします。

ぜひ最後までご覧ください。

インタビューデザイナー紹介

Tsukamoto

JOOi在籍デザイナー。

コンピューターサイエンスを背景に、Web制作でデザインと実装を横断。学生時代に個人事業主として活動を開始し、法人化。

Webサイト/アプリ制作を中心に、AIを制作フローへ組み込み、動くアウトプットを早期に提示して合意形成と改善を加速するスタイルが強み。

キャリアについて

作れる土台は、キャリアの最初から作っていた

Q. キャリアの流れをざっくり教えてください。

Tsukamoto:学生の途中でWeb制作会社に入って、そこから個人事業主として仕事を受けるようになって、だいたい1年後くらいに法人にした、という流れです。

制作会社にいた頃は、とにかくWebサイトをたくさん作りました。ECだったりLPだったり、コーポレートサイトだったり。案件の幅は広かったと思います。基本はデザインをして、必要があれば実装もする、というスタイルでHTML/CSSはその時期にかなり手を動かして伸ばしました。

この「デザインして終わり」じゃなくて「どう作って、どう出すか」まで自然に考える癖が、その後のツール選定にも繋がっている気がします。

Q. Tsukamotoさんは学生時代のバックグラウンドも特徴的ですよね。

Tsukamoto:大学は、最初に1年間だけアメリカの大学に入っていて、そのあと編入で日本の大学に入りました。専攻としてはデザイン学部というより、コンピューターサイエンス寄りです。

なので「デザインだけ」「実装だけ」みたいに切り分けるというより、目的に合わせてどう組むのが早いか・確実かを考える癖がついているかもしれません。

仕事の考え方は「表現」から「成果」へ変わった

Q. デザイン観の変化はありました?

Tsukamoto:かなり変わったと思います。最初の頃は、正直絵を描く楽しさに近い感覚でした。尖った表現ができればいい、みたいな。

でもクライアントワークをやっていくと、尖れば尖るだけいいわけじゃない。企業側が本当に求めているのは「成果が出るかどうか」です。ですので最近は、いかに成果を出せるかという方向に思考の重心が移りました。

ここは表現を捨てたというより、表現を成果に接続するために、理由と一貫性を強く持つようになった感覚です。色やフォントも「なぜそれなのか」を説明できる状態にして、プロダクトのストーリーに沿っているかを常に確認する。そういう仕事の仕方に変わってきたと思います。

AI駆動のデザイン制作

AIは魔法ではなく、細分化と反復で精度を上げる

Q. TsukamotoさんのAI活用って、何がいちばん価値だと思いますか?

Tsukamoto:いちばんは「決めやすい状態」を早く作れることだと思っています。AIを使うと作業のフロー自体は短縮できるんですけど、私の感覚だと成果物は差がないどころか、むしろ上がる場面もあります。

自然言語で作れるようになっても、詰めるためのやり取りは減らないんですよね。デザインって結局、微妙なニュアンスをどこまで揃えられるかなのでラリーそのものは発生します。ただ、そのラリーの成果が「見た目の資料」だけじゃなくて「動く状態」まで伴ったアウトプットとして出せる。ここが大きいです。

例えばアニメーションとか、Figma上で伝えたつもりになりがちな部分って、実装側に伝達がズレやすい。でもアウトプットとして実体が出ると、チーム内で判断が揃いやすくなる。だから合意が前に進む。私はそこにAI活用の本質があると思っています。

大きなプロンプトは投げず、パーツごとに詰めて進める

Q. なるほど、Tsukamotoさんは、AIにどう指示しているんですか?

Tsukamoto:いきなり大きく投げないようにしています。全体をバーッと渡して「いい感じにして」というやり方だと、最初はそれっぽいものが返ってくることもあるんですけど、細部がズレる。ズレたまま全体を進めると、最後に破綻して、結局戻ることになるんですよね。

だから、パーツごとに分けて、一つずつ進めていきます。例えばレイアウトの大枠を固める、次にナビやCTAみたいな意思決定に影響が大きい箇所を詰める、その後にトーンや余白、タイポグラフィの密度を揃える、みたいに順番を意識します。そうすると「ここは確定」「ここはまだ試す」が整理されて、やり取りが進捗になる感覚が出てきます。

Q. その一つずつ進めていくフローだとどういったメリットがありますか?

Tsukamoto:合意が早くなります。理由は単純で、人って全体像を一度に判断できないんですよ。特に非デザイナーが入ると、全体を見て「なんか違う」と言うけど、どこが違うか言語化できない。そうすると行ったり来たりが増える。

でもパーツ単位で進めると、「ここはOK」「ここは違う」が明確になる。つまり、合意が積み上がっていくんです。AIはその積み上げのスピードを上げられる。だから、AI駆動って私の中では、生成よりも合意の設計に近いです。

参考物で認識を揃え、アウトプットの精度を上げる

Q. AIに投げるとき、参考物は使いますか?

Tsukamoto:使います。できるだけビジュアル参照があった方がいいです。言葉だけだと解釈がブレるので、参考にしたいパーツを拾ってきて、それを前提に会話する。もちろん他社に迷惑がかからない範囲で、あくまで方向性の確認として使います。

参照があると、「この雰囲気に寄せたい」「この密度感は避けたい」みたいな話が一発で通る。ここでも合意が早くなります。AIは言葉の解釈が上手い一方で、曖昧な指示も受け取れてしまうので、参照で解釈の幅を狭めるのはすごく大事です。

Q. AIが入ると、スピードはどれくらい変わる感覚ですか?

Tsukamoto:体感で3分の1または半分くらいになると思います。これは「全部が早くなる」というより、手を動かす工程が短くなる。たとえば、仮案を作る、検証する、別案を出す、比較する。この繰り返しの一周が短くなる感じです。

さらに、コードまで吐き出してくれて、それをそのまま活用できるなら、コーディング時間も減るので、半分には絶対なると思います。

AIとの対話が増えるほど、うまく進みやすい

Q. 一方で「自然言語で作れるなら、やり取りは減るんじゃ?」とも思ってしまうんですが、その辺りはどうですか?

Tsukamoto:そこは誤解されやすいです。詰めるためのやり取りは減らないです。むしろラリーは普通に多い。

ただ、ラリーの意味が変わる。以前は、Figma上の静止画を見せて「このアニメーションはこうで」みたいに言葉で補足して、実装側に伝わらない部分が出ることもあった。でもAI駆動だと、動くアウトプットとして出せる場面が増えるので、「これで合ってる?」を一発で確認できる。だから合意が前に進みやすい。

言い換えると、AIでやり取りがなくなるのではなく、やり取りが前に進むための材料になりやすい、という感覚です。

実績紹介

プロダクトリニューアルで見えた、AI駆動の進め方

Q. Auroraさんのリニューアルについてお伺いさせてください。具体的にどう進めましたか?

Tsukamoto:Auroraは、広告運用における意思決定や運用プロセスをAIで支援するアプリです。

広告の管理・分析などをよりスムーズに進めることを目指し、運用担当者が判断しやすい状態を作ることに重きを置いています。

具体的に私が対応した点は、既存アプリがあるので情報を集めました。

今の体験がどうなっているか、どこが課題になっているかを整理して、その上でクライアントにヒアリングします。どんなテイストにしたいか、誰に届けたいか、どう見られたいか、どんなものが好みか。


それを踏まえて、AIとも会話しながら方向性を決めていきます。ここは「AIに決めさせる」というより、候補を出して、比較して、ズレを潰していくための相棒として使う感覚です。実際、これも500ラリーくらいはしていると思います。

大事なのは、やり取りの量より、やり取りの切り方です。全体を一気に作るのではなく、パーツごとに進める。だから「ここは確定」「ここは保留」「ここは試す」が整理されて、プロジェクトが前に進みます。

Q. ストーリーの扱いはどうしていました?

Tsukamoto:私は最初からずっと、ストーリーを大切にしたいと思っています。なんでこの色なのか、なんでこのフォントなのか、理由付けを持つ。プロダクトが持っているストーリーを尊重する。

ただ、デザインって言語化しづらいので、言葉だけで詰めようとすると時間がかかる。そこでAI駆動の良さが出て、仮のテイスト確認を挟みやすくなります。まずは仮で出して、ビジュアルとしてストーリーに合っているかを確認する。この確認の工程を一つ入れるだけで、合意が一段早くなる感覚があります。

まとめ

AI時代に残るデザイナーの価値は「意思決定」と「ストーリーテリング」

TsukamotoさんはAIを時短で終わらせないことを重視していました。

細分化と反復を前提に、対話の密度を上げ、判断の材料を前倒しで揃える。

アウトプットが早く出るほど、合意形成が早まり、改善が回る。

AI駆動のバリューは、この「意思決定の前倒し」にあります。


そして最後に残るのは、人の判断とストーリーです。色やフォントの理由、プロダクトが届けたい価値、体験としての一貫性。言語化が難しいなら、仮のテイストで確かめる。その確認行為こそが、合意形成を速め、改善を再現可能にします。

AIで作り手が増える時代だからこそ、価値は「作る」から「見極める」へ移っていく。Tsukamotoさんは、その変化を現場で先取りしながら、合意と改善を止めないプロセスを実装しています。

インタビュー記事は以上となります。最後までご拝読いただきありがとうございました。

JOOiでは、TsukamotoさんのようにAI活用を制作の中核に据えながら、プロダクトを前に進められるデザイナーが在籍しています。

AI駆動での制作体制づくりや、スピードと品質を両立するデザインプロセスに課題がある方、ぜひお気軽にご相談ください。


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投稿日:

2026/08/28

生成AIの進化によって、デザイン制作は「作れるかどうか」から「どう意思決定し、どう改善を回すか」へと重心が移りつつあります。

アウトプットが速くなるほど、選択肢は増える。選択肢が増えるほど、現場で問われるのは判断の質と速度です。

今回、JOOiに在籍デザイナーのTsukamotoさんにインタビューをしました。

TsukamotoさんはAIを効率化ツールとして扱うのではなく、意思決定を前に進めるための制作プロセスとして組み込み、短いサイクルで品質を引き上げていくフローを得意としているデザイナーです。

そして、AI時代においてデザイナーの価値はどこに残るのか。今起きている変化をインタビュー形式でお届けします。

ぜひ最後までご覧ください。

インタビューデザイナー紹介

Tsukamoto

JOOi在籍デザイナー。

コンピューターサイエンスを背景に、Web制作でデザインと実装を横断。学生時代に個人事業主として活動を開始し、法人化。

Webサイト/アプリ制作を中心に、AIを制作フローへ組み込み、動くアウトプットを早期に提示して合意形成と改善を加速するスタイルが強み。

キャリアについて

作れる土台は、キャリアの最初から作っていた

Q. キャリアの流れをざっくり教えてください。

Tsukamoto:学生の途中でWeb制作会社に入って、そこから個人事業主として仕事を受けるようになって、だいたい1年後くらいに法人にした、という流れです。

制作会社にいた頃は、とにかくWebサイトをたくさん作りました。ECだったりLPだったり、コーポレートサイトだったり。案件の幅は広かったと思います。基本はデザインをして、必要があれば実装もする、というスタイルでHTML/CSSはその時期にかなり手を動かして伸ばしました。

この「デザインして終わり」じゃなくて「どう作って、どう出すか」まで自然に考える癖が、その後のツール選定にも繋がっている気がします。

Q. Tsukamotoさんは学生時代のバックグラウンドも特徴的ですよね。

Tsukamoto:大学は、最初に1年間だけアメリカの大学に入っていて、そのあと編入で日本の大学に入りました。専攻としてはデザイン学部というより、コンピューターサイエンス寄りです。

なので「デザインだけ」「実装だけ」みたいに切り分けるというより、目的に合わせてどう組むのが早いか・確実かを考える癖がついているかもしれません。

仕事の考え方は「表現」から「成果」へ変わった

Q. デザイン観の変化はありました?

Tsukamoto:かなり変わったと思います。最初の頃は、正直絵を描く楽しさに近い感覚でした。尖った表現ができればいい、みたいな。

でもクライアントワークをやっていくと、尖れば尖るだけいいわけじゃない。企業側が本当に求めているのは「成果が出るかどうか」です。ですので最近は、いかに成果を出せるかという方向に思考の重心が移りました。

ここは表現を捨てたというより、表現を成果に接続するために、理由と一貫性を強く持つようになった感覚です。色やフォントも「なぜそれなのか」を説明できる状態にして、プロダクトのストーリーに沿っているかを常に確認する。そういう仕事の仕方に変わってきたと思います。

AI駆動のデザイン制作

AIは魔法ではなく、細分化と反復で精度を上げる

Q. TsukamotoさんのAI活用って、何がいちばん価値だと思いますか?

Tsukamoto:いちばんは「決めやすい状態」を早く作れることだと思っています。AIを使うと作業のフロー自体は短縮できるんですけど、私の感覚だと成果物は差がないどころか、むしろ上がる場面もあります。

自然言語で作れるようになっても、詰めるためのやり取りは減らないんですよね。デザインって結局、微妙なニュアンスをどこまで揃えられるかなのでラリーそのものは発生します。ただ、そのラリーの成果が「見た目の資料」だけじゃなくて「動く状態」まで伴ったアウトプットとして出せる。ここが大きいです。

例えばアニメーションとか、Figma上で伝えたつもりになりがちな部分って、実装側に伝達がズレやすい。でもアウトプットとして実体が出ると、チーム内で判断が揃いやすくなる。だから合意が前に進む。私はそこにAI活用の本質があると思っています。

大きなプロンプトは投げず、パーツごとに詰めて進める

Q. なるほど、Tsukamotoさんは、AIにどう指示しているんですか?

Tsukamoto:いきなり大きく投げないようにしています。全体をバーッと渡して「いい感じにして」というやり方だと、最初はそれっぽいものが返ってくることもあるんですけど、細部がズレる。ズレたまま全体を進めると、最後に破綻して、結局戻ることになるんですよね。

だから、パーツごとに分けて、一つずつ進めていきます。例えばレイアウトの大枠を固める、次にナビやCTAみたいな意思決定に影響が大きい箇所を詰める、その後にトーンや余白、タイポグラフィの密度を揃える、みたいに順番を意識します。そうすると「ここは確定」「ここはまだ試す」が整理されて、やり取りが進捗になる感覚が出てきます。

Q. その一つずつ進めていくフローだとどういったメリットがありますか?

Tsukamoto:合意が早くなります。理由は単純で、人って全体像を一度に判断できないんですよ。特に非デザイナーが入ると、全体を見て「なんか違う」と言うけど、どこが違うか言語化できない。そうすると行ったり来たりが増える。

でもパーツ単位で進めると、「ここはOK」「ここは違う」が明確になる。つまり、合意が積み上がっていくんです。AIはその積み上げのスピードを上げられる。だから、AI駆動って私の中では、生成よりも合意の設計に近いです。

参考物で認識を揃え、アウトプットの精度を上げる

Q. AIに投げるとき、参考物は使いますか?

Tsukamoto:使います。できるだけビジュアル参照があった方がいいです。言葉だけだと解釈がブレるので、参考にしたいパーツを拾ってきて、それを前提に会話する。もちろん他社に迷惑がかからない範囲で、あくまで方向性の確認として使います。

参照があると、「この雰囲気に寄せたい」「この密度感は避けたい」みたいな話が一発で通る。ここでも合意が早くなります。AIは言葉の解釈が上手い一方で、曖昧な指示も受け取れてしまうので、参照で解釈の幅を狭めるのはすごく大事です。

Q. AIが入ると、スピードはどれくらい変わる感覚ですか?

Tsukamoto:体感で3分の1または半分くらいになると思います。これは「全部が早くなる」というより、手を動かす工程が短くなる。たとえば、仮案を作る、検証する、別案を出す、比較する。この繰り返しの一周が短くなる感じです。

さらに、コードまで吐き出してくれて、それをそのまま活用できるなら、コーディング時間も減るので、半分には絶対なると思います。

AIとの対話が増えるほど、うまく進みやすい

Q. 一方で「自然言語で作れるなら、やり取りは減るんじゃ?」とも思ってしまうんですが、その辺りはどうですか?

Tsukamoto:そこは誤解されやすいです。詰めるためのやり取りは減らないです。むしろラリーは普通に多い。

ただ、ラリーの意味が変わる。以前は、Figma上の静止画を見せて「このアニメーションはこうで」みたいに言葉で補足して、実装側に伝わらない部分が出ることもあった。でもAI駆動だと、動くアウトプットとして出せる場面が増えるので、「これで合ってる?」を一発で確認できる。だから合意が前に進みやすい。

言い換えると、AIでやり取りがなくなるのではなく、やり取りが前に進むための材料になりやすい、という感覚です。

実績紹介

プロダクトリニューアルで見えた、AI駆動の進め方

Q. Auroraさんのリニューアルについてお伺いさせてください。具体的にどう進めましたか?

Tsukamoto:Auroraは、広告運用における意思決定や運用プロセスをAIで支援するアプリです。

広告の管理・分析などをよりスムーズに進めることを目指し、運用担当者が判断しやすい状態を作ることに重きを置いています。

具体的に私が対応した点は、既存アプリがあるので情報を集めました。

今の体験がどうなっているか、どこが課題になっているかを整理して、その上でクライアントにヒアリングします。どんなテイストにしたいか、誰に届けたいか、どう見られたいか、どんなものが好みか。


それを踏まえて、AIとも会話しながら方向性を決めていきます。ここは「AIに決めさせる」というより、候補を出して、比較して、ズレを潰していくための相棒として使う感覚です。実際、これも500ラリーくらいはしていると思います。

大事なのは、やり取りの量より、やり取りの切り方です。全体を一気に作るのではなく、パーツごとに進める。だから「ここは確定」「ここは保留」「ここは試す」が整理されて、プロジェクトが前に進みます。

Q. ストーリーの扱いはどうしていました?

Tsukamoto:私は最初からずっと、ストーリーを大切にしたいと思っています。なんでこの色なのか、なんでこのフォントなのか、理由付けを持つ。プロダクトが持っているストーリーを尊重する。

ただ、デザインって言語化しづらいので、言葉だけで詰めようとすると時間がかかる。そこでAI駆動の良さが出て、仮のテイスト確認を挟みやすくなります。まずは仮で出して、ビジュアルとしてストーリーに合っているかを確認する。この確認の工程を一つ入れるだけで、合意が一段早くなる感覚があります。

まとめ

AI時代に残るデザイナーの価値は「意思決定」と「ストーリーテリング」

TsukamotoさんはAIを時短で終わらせないことを重視していました。

細分化と反復を前提に、対話の密度を上げ、判断の材料を前倒しで揃える。

アウトプットが早く出るほど、合意形成が早まり、改善が回る。

AI駆動のバリューは、この「意思決定の前倒し」にあります。


そして最後に残るのは、人の判断とストーリーです。色やフォントの理由、プロダクトが届けたい価値、体験としての一貫性。言語化が難しいなら、仮のテイストで確かめる。その確認行為こそが、合意形成を速め、改善を再現可能にします。

AIで作り手が増える時代だからこそ、価値は「作る」から「見極める」へ移っていく。Tsukamotoさんは、その変化を現場で先取りしながら、合意と改善を止めないプロセスを実装しています。

インタビュー記事は以上となります。最後までご拝読いただきありがとうございました。

JOOiでは、TsukamotoさんのようにAI活用を制作の中核に据えながら、プロダクトを前に進められるデザイナーが在籍しています。

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