
UI/UXデザイナー
「情報を足すより、削る」北欧で15年キャリアを積んだKomatsuさんが語る、日本のデジタル体験を変える視点
投稿日:
2026/08/28
今回ご紹介するのは、スウェーデンを拠点に15年以上のキャリアを積んできたUX/ビジュアルデザイナーのKomatsuさんです。

交換留学をきっかけにスウェーデンへ渡り、現地の大学院でインタラクションデザインを学んだ後、行政サービスや医療機器など、生活や人の命に直結するプロダクトのデザインに携わってきました。現在は東京とスウェーデンの2拠点生活を送りながら、日本・ヨーロッパ双方のクライアントと仕事をしています。
自社のデジタルプロダクトやWebサイトの改善を考えている事業責任者の方はもちろん、デザインの質にこだわりたいと考えているすべての方にとって、ヒントになる内容です。異なる文化を行き来してきたKomatsuさんが、デザインをどう捉え、どう実践してきたのか。ぜひ最後までご覧ください。
スウェーデンで変わった、デザインへの向き合い方
Q. スウェーデンではどのようなことを学びましたか?
Komatsu:東京の大学在籍中、交換留学生としてスウェーデンへ渡ったのが2010年のことです。当初はグラフィックデザインやテキスタイルデザインのコースを受けていたのですが、現地でインタラクションデザインを学ぶ学生たちの姿に引き込まれました。
当時の日本ではまだあまり耳にしない言葉でした。画面の中だけのデザインではなく、音や光、触感など、すべての感覚を考慮してプロダクトを設計するというアプローチに、強く惹かれました。その経験が、スウェーデン北部の工科大学の大学院へ進む決断につながりました。
Komatsu:大学院修了後、インターンシップと就職をきっかけにストックホルムへ。その後コロナ禍でリモートワークが広まったことを機に、森の中の静かな町へと拠点を移しました。現在は東京とスウェーデンを半年ずつ行き来する生活を送っています。
スウェーデン人の夫と共に、それぞれの家族の近くにいたいという思いと、両国の季節のいい時期を享受したいという気持ちから生まれた生活スタイルです。日本とスウェーデン、ふたつの文化を肌で感じ続けてきたからこそ、デザインにおける「当たり前」を疑う視点が自然と身についていきました。
北欧で培った、削ぎ落とすことへのこだわり
Q. デザインにおいて特に大切にしていることは何ですか?
Komatsu:情報をカットして、削り落としていく作業がとても得意で、好きなんです。北欧のプロダクトやグラフィックデザインって、ポスターひとつ見ても、UIひとつ見ても、無駄なものが徹底的に省かれています。長くその環境に身を置いてきたことが、自分のデザインの軸になっていると思います。
日本のデジタルプロダクトは、情報が詰め込まれすぎて何を見ればいいかわからないものが多いなと感じていて。シンプルだけど、ちゃんと伝わる。そこを常に目指しています。
Q. 日本とスウェーデン、クライアントの違いを感じることはありますか?
Komatsu:プロジェクトの進め方や意思決定のスピードなど、日本とスウェーデンでは文化がだいぶ違いますね。でも自分が一貫して大切にしているのは、**自分が「普通」だと思うことをデザインに落とし込むのではなく、そのターゲットのユーザーがどう考えて、何が使い勝手がいいのかを起点にすること。**その姿勢は、どの文化においても変わらないと思っています。
責任ある現場で積み上げた二つの挑戦
Q. 印象に残っている実績について教えてください。
Komatsu:スウェーデンの行政連携型サービスアプリの開発に、5〜6年携わっていました。日常生活のあらゆる場面で使われる、生活インフラのようなサービスです。行政からのお知らせや水道代の請求、健康診断の結果など、バラバラに届いていた情報が一つのアプリに集約されるサービスです。人口の7割が使っているというスケールのプロジェクトでした。
最初の1年はデザインリードとして、ビジュアルアイデンティティのリブランディングに携わりました。もともと行政っぽい硬いデザインだったものを、もっと親しみやすく、プレイフルなものに変えていくプロジェクトです。その後はそのガイドラインをコンポーネントに落とし込む作業、iOS・Android・Webそれぞれへの対応、そしてアクセシビリティの対応など、次々と新しい課題に向き合っていきました。
一番難しかったのは、どんな人が使っても心地よい体験を設計することです。文字を極端に大きくしている方、ボイスリーダーを使っている方、おじいちゃんおばあちゃんから若い世代まで。全員にとって使いやすいアプリをどう作るか、ひたすら検証を重ねました。このプロジェクトは、ドイツのデザイン振興機関が主催する世界最高峰のデザイン賞のひとつ、レッド・ドット・デザイン賞も受賞しています。
Q. もう一つの実績についても教えてください。
Komatsu:ドイツの医療機器メーカーが手がける、人工心肺装置のリデザインに2年間携わりました。心臓の手術中に心臓を一時的に止める必要があるのですが、その間、体に血液と酸素を送り続ける機械です。日本の医療ドラマでも目にすることがある、世界中で使われている装置のリデザインでした。
チームはコアメンバー6人で、インダストリアルデザイナーが3人、UXリード、UXリサーチャー、そして私がUIデザインを担当しました。世界中の手術現場にリサーチに行き、日本にも足を運びました。お医者さんがどのようにこの機械を使っているのかを、実際に手術の現場で見て、ヒアリングを重ねていきました。
一番印象に残っているのは、現場のお医者さんから「エラーが鳴り続けているけど、何のエラーかわからない」という声を聞いたことです。**緊張感のある手術中に、原因のわからないエラーサウンドが鳴り続ける。それがどれだけ現場の負担になっているか。人の命を預かっている現場に寄り添って、何が問題でどう解決できるかを考え抜いたプロジェクトでした。**また、世界中で使われる機械だからこそ、文化的な背景による使い方の違いにも対応できるよう、画面のレイアウトをカスタマイズできる設計にしました。
日本のデジタル体験を変えていきたい
Q. 今後挑戦していきたいことを教えてください。
Komatsu:日本のデジタルプロダクトって、使い勝手が悪いものがまだまだ多いなと感じています。情報が詰め込まれていたり、フローがわかりにくかったり。それが日本では当たり前になりすぎていて、誰も疑問に思わない状況があります。
デジタルプロダクトがもっと使いやすくなれば、もっとたくさんの人に体験してもらいたいです。アプリでもWebでも、ちゃんとユーザーのことを考えて作られたプロダクトが増えていけば、**日本のデジタル体験は絶対に変わると思っています。**裁量を持ってデザインに向き合える環境で、そういうプロジェクトにどんどん関わっていきたいですね。
まとめ
北欧で15年以上のキャリアを積んだKomatsuさんのデザインの軸は、「削ぎ落とす」ことへのこだわりにありました。情報を足すのではなく、削ることで伝わるデザインをつくる。その感覚は、北欧という環境の中で長い時間をかけて培われたものです。
そしてどの文化においても変わらないのが、ユーザーを起点に考えるという姿勢。人口の7割が使う行政サービスアプリから、人の命を預かる医療機器まで、責任ある現場で積み上げてきた経験が、その姿勢を裏付けています。
日本のデジタル体験をもっと良くしたい。その思いを持つKomatsuさんと一緒にプロジェクトに取り組んでみたい方は、ぜひJOOiまでお問い合わせください。
以下のようなお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
自社のデジタルプロダクトやWebサイトの使い勝手を改善したい
シンプルで伝わるデザインにリニューアルしたい
ユーザー視点でプロダクトを一から設計したい
JOOiはハイレベルデザイナーマッチングサービスを運営しています。上記のようなお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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「情報を足すより、削る」北欧で15年キャリアを積んだKomatsuさんが語る、日本のデジタル体験を変える視点
投稿日:
2026/08/28
今回ご紹介するのは、スウェーデンを拠点に15年以上のキャリアを積んできたUX/ビジュアルデザイナーのKomatsuさんです。

交換留学をきっかけにスウェーデンへ渡り、現地の大学院でインタラクションデザインを学んだ後、行政サービスや医療機器など、生活や人の命に直結するプロダクトのデザインに携わってきました。現在は東京とスウェーデンの2拠点生活を送りながら、日本・ヨーロッパ双方のクライアントと仕事をしています。
自社のデジタルプロダクトやWebサイトの改善を考えている事業責任者の方はもちろん、デザインの質にこだわりたいと考えているすべての方にとって、ヒントになる内容です。異なる文化を行き来してきたKomatsuさんが、デザインをどう捉え、どう実践してきたのか。ぜひ最後までご覧ください。
スウェーデンで変わった、デザインへの向き合い方
Q. スウェーデンではどのようなことを学びましたか?
Komatsu:東京の大学在籍中、交換留学生としてスウェーデンへ渡ったのが2010年のことです。当初はグラフィックデザインやテキスタイルデザインのコースを受けていたのですが、現地でインタラクションデザインを学ぶ学生たちの姿に引き込まれました。
当時の日本ではまだあまり耳にしない言葉でした。画面の中だけのデザインではなく、音や光、触感など、すべての感覚を考慮してプロダクトを設計するというアプローチに、強く惹かれました。その経験が、スウェーデン北部の工科大学の大学院へ進む決断につながりました。
Komatsu:大学院修了後、インターンシップと就職をきっかけにストックホルムへ。その後コロナ禍でリモートワークが広まったことを機に、森の中の静かな町へと拠点を移しました。現在は東京とスウェーデンを半年ずつ行き来する生活を送っています。
スウェーデン人の夫と共に、それぞれの家族の近くにいたいという思いと、両国の季節のいい時期を享受したいという気持ちから生まれた生活スタイルです。日本とスウェーデン、ふたつの文化を肌で感じ続けてきたからこそ、デザインにおける「当たり前」を疑う視点が自然と身についていきました。
北欧で培った、削ぎ落とすことへのこだわり
Q. デザインにおいて特に大切にしていることは何ですか?
Komatsu:情報をカットして、削り落としていく作業がとても得意で、好きなんです。北欧のプロダクトやグラフィックデザインって、ポスターひとつ見ても、UIひとつ見ても、無駄なものが徹底的に省かれています。長くその環境に身を置いてきたことが、自分のデザインの軸になっていると思います。
日本のデジタルプロダクトは、情報が詰め込まれすぎて何を見ればいいかわからないものが多いなと感じていて。シンプルだけど、ちゃんと伝わる。そこを常に目指しています。
Q. 日本とスウェーデン、クライアントの違いを感じることはありますか?
Komatsu:プロジェクトの進め方や意思決定のスピードなど、日本とスウェーデンでは文化がだいぶ違いますね。でも自分が一貫して大切にしているのは、**自分が「普通」だと思うことをデザインに落とし込むのではなく、そのターゲットのユーザーがどう考えて、何が使い勝手がいいのかを起点にすること。**その姿勢は、どの文化においても変わらないと思っています。
責任ある現場で積み上げた二つの挑戦
Q. 印象に残っている実績について教えてください。
Komatsu:スウェーデンの行政連携型サービスアプリの開発に、5〜6年携わっていました。日常生活のあらゆる場面で使われる、生活インフラのようなサービスです。行政からのお知らせや水道代の請求、健康診断の結果など、バラバラに届いていた情報が一つのアプリに集約されるサービスです。人口の7割が使っているというスケールのプロジェクトでした。
最初の1年はデザインリードとして、ビジュアルアイデンティティのリブランディングに携わりました。もともと行政っぽい硬いデザインだったものを、もっと親しみやすく、プレイフルなものに変えていくプロジェクトです。その後はそのガイドラインをコンポーネントに落とし込む作業、iOS・Android・Webそれぞれへの対応、そしてアクセシビリティの対応など、次々と新しい課題に向き合っていきました。
一番難しかったのは、どんな人が使っても心地よい体験を設計することです。文字を極端に大きくしている方、ボイスリーダーを使っている方、おじいちゃんおばあちゃんから若い世代まで。全員にとって使いやすいアプリをどう作るか、ひたすら検証を重ねました。このプロジェクトは、ドイツのデザイン振興機関が主催する世界最高峰のデザイン賞のひとつ、レッド・ドット・デザイン賞も受賞しています。
Q. もう一つの実績についても教えてください。
Komatsu:ドイツの医療機器メーカーが手がける、人工心肺装置のリデザインに2年間携わりました。心臓の手術中に心臓を一時的に止める必要があるのですが、その間、体に血液と酸素を送り続ける機械です。日本の医療ドラマでも目にすることがある、世界中で使われている装置のリデザインでした。
チームはコアメンバー6人で、インダストリアルデザイナーが3人、UXリード、UXリサーチャー、そして私がUIデザインを担当しました。世界中の手術現場にリサーチに行き、日本にも足を運びました。お医者さんがどのようにこの機械を使っているのかを、実際に手術の現場で見て、ヒアリングを重ねていきました。
一番印象に残っているのは、現場のお医者さんから「エラーが鳴り続けているけど、何のエラーかわからない」という声を聞いたことです。**緊張感のある手術中に、原因のわからないエラーサウンドが鳴り続ける。それがどれだけ現場の負担になっているか。人の命を預かっている現場に寄り添って、何が問題でどう解決できるかを考え抜いたプロジェクトでした。**また、世界中で使われる機械だからこそ、文化的な背景による使い方の違いにも対応できるよう、画面のレイアウトをカスタマイズできる設計にしました。
日本のデジタル体験を変えていきたい
Q. 今後挑戦していきたいことを教えてください。
Komatsu:日本のデジタルプロダクトって、使い勝手が悪いものがまだまだ多いなと感じています。情報が詰め込まれていたり、フローがわかりにくかったり。それが日本では当たり前になりすぎていて、誰も疑問に思わない状況があります。
デジタルプロダクトがもっと使いやすくなれば、もっとたくさんの人に体験してもらいたいです。アプリでもWebでも、ちゃんとユーザーのことを考えて作られたプロダクトが増えていけば、**日本のデジタル体験は絶対に変わると思っています。**裁量を持ってデザインに向き合える環境で、そういうプロジェクトにどんどん関わっていきたいですね。
まとめ
北欧で15年以上のキャリアを積んだKomatsuさんのデザインの軸は、「削ぎ落とす」ことへのこだわりにありました。情報を足すのではなく、削ることで伝わるデザインをつくる。その感覚は、北欧という環境の中で長い時間をかけて培われたものです。
そしてどの文化においても変わらないのが、ユーザーを起点に考えるという姿勢。人口の7割が使う行政サービスアプリから、人の命を預かる医療機器まで、責任ある現場で積み上げてきた経験が、その姿勢を裏付けています。
日本のデジタル体験をもっと良くしたい。その思いを持つKomatsuさんと一緒にプロジェクトに取り組んでみたい方は、ぜひJOOiまでお問い合わせください。
以下のようなお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
自社のデジタルプロダクトやWebサイトの使い勝手を改善したい
シンプルで伝わるデザインにリニューアルしたい
ユーザー視点でプロダクトを一から設計したい
JOOiはハイレベルデザイナーマッチングサービスを運営しています。上記のようなお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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交換留学をきっかけにスウェーデンへ渡り、現地の大学院でインタラクションデザインを学んだ後、行政サービスや医療機器など、生活や人の命に直結するプロダクトのデザインに携わってきました。現在は東京とスウェーデンの2拠点生活を送りながら、日本・ヨーロッパ双方のクライアントと仕事をしています。
自社のデジタルプロダクトやWebサイトの改善を考えている事業責任者の方はもちろん、デザインの質にこだわりたいと考えているすべての方にとって、ヒントになる内容です。異なる文化を行き来してきたKomatsuさんが、デザインをどう捉え、どう実践してきたのか。ぜひ最後までご覧ください。
スウェーデンで変わった、デザインへの向き合い方
Q. スウェーデンではどのようなことを学びましたか?
Komatsu:東京の大学在籍中、交換留学生としてスウェーデンへ渡ったのが2010年のことです。当初はグラフィックデザインやテキスタイルデザインのコースを受けていたのですが、現地でインタラクションデザインを学ぶ学生たちの姿に引き込まれました。
当時の日本ではまだあまり耳にしない言葉でした。画面の中だけのデザインではなく、音や光、触感など、すべての感覚を考慮してプロダクトを設計するというアプローチに、強く惹かれました。その経験が、スウェーデン北部の工科大学の大学院へ進む決断につながりました。
Komatsu:大学院修了後、インターンシップと就職をきっかけにストックホルムへ。その後コロナ禍でリモートワークが広まったことを機に、森の中の静かな町へと拠点を移しました。現在は東京とスウェーデンを半年ずつ行き来する生活を送っています。
スウェーデン人の夫と共に、それぞれの家族の近くにいたいという思いと、両国の季節のいい時期を享受したいという気持ちから生まれた生活スタイルです。日本とスウェーデン、ふたつの文化を肌で感じ続けてきたからこそ、デザインにおける「当たり前」を疑う視点が自然と身についていきました。
北欧で培った、削ぎ落とすことへのこだわり
Q. デザインにおいて特に大切にしていることは何ですか?
Komatsu:情報をカットして、削り落としていく作業がとても得意で、好きなんです。北欧のプロダクトやグラフィックデザインって、ポスターひとつ見ても、UIひとつ見ても、無駄なものが徹底的に省かれています。長くその環境に身を置いてきたことが、自分のデザインの軸になっていると思います。
日本のデジタルプロダクトは、情報が詰め込まれすぎて何を見ればいいかわからないものが多いなと感じていて。シンプルだけど、ちゃんと伝わる。そこを常に目指しています。
Q. 日本とスウェーデン、クライアントの違いを感じることはありますか?
Komatsu:プロジェクトの進め方や意思決定のスピードなど、日本とスウェーデンでは文化がだいぶ違いますね。でも自分が一貫して大切にしているのは、**自分が「普通」だと思うことをデザインに落とし込むのではなく、そのターゲットのユーザーがどう考えて、何が使い勝手がいいのかを起点にすること。**その姿勢は、どの文化においても変わらないと思っています。
責任ある現場で積み上げた二つの挑戦
Q. 印象に残っている実績について教えてください。
Komatsu:スウェーデンの行政連携型サービスアプリの開発に、5〜6年携わっていました。日常生活のあらゆる場面で使われる、生活インフラのようなサービスです。行政からのお知らせや水道代の請求、健康診断の結果など、バラバラに届いていた情報が一つのアプリに集約されるサービスです。人口の7割が使っているというスケールのプロジェクトでした。
最初の1年はデザインリードとして、ビジュアルアイデンティティのリブランディングに携わりました。もともと行政っぽい硬いデザインだったものを、もっと親しみやすく、プレイフルなものに変えていくプロジェクトです。その後はそのガイドラインをコンポーネントに落とし込む作業、iOS・Android・Webそれぞれへの対応、そしてアクセシビリティの対応など、次々と新しい課題に向き合っていきました。
一番難しかったのは、どんな人が使っても心地よい体験を設計することです。文字を極端に大きくしている方、ボイスリーダーを使っている方、おじいちゃんおばあちゃんから若い世代まで。全員にとって使いやすいアプリをどう作るか、ひたすら検証を重ねました。このプロジェクトは、ドイツのデザイン振興機関が主催する世界最高峰のデザイン賞のひとつ、レッド・ドット・デザイン賞も受賞しています。
Q. もう一つの実績についても教えてください。
Komatsu:ドイツの医療機器メーカーが手がける、人工心肺装置のリデザインに2年間携わりました。心臓の手術中に心臓を一時的に止める必要があるのですが、その間、体に血液と酸素を送り続ける機械です。日本の医療ドラマでも目にすることがある、世界中で使われている装置のリデザインでした。
チームはコアメンバー6人で、インダストリアルデザイナーが3人、UXリード、UXリサーチャー、そして私がUIデザインを担当しました。世界中の手術現場にリサーチに行き、日本にも足を運びました。お医者さんがどのようにこの機械を使っているのかを、実際に手術の現場で見て、ヒアリングを重ねていきました。
一番印象に残っているのは、現場のお医者さんから「エラーが鳴り続けているけど、何のエラーかわからない」という声を聞いたことです。**緊張感のある手術中に、原因のわからないエラーサウンドが鳴り続ける。それがどれだけ現場の負担になっているか。人の命を預かっている現場に寄り添って、何が問題でどう解決できるかを考え抜いたプロジェクトでした。**また、世界中で使われる機械だからこそ、文化的な背景による使い方の違いにも対応できるよう、画面のレイアウトをカスタマイズできる設計にしました。
日本のデジタル体験を変えていきたい
Q. 今後挑戦していきたいことを教えてください。
Komatsu:日本のデジタルプロダクトって、使い勝手が悪いものがまだまだ多いなと感じています。情報が詰め込まれていたり、フローがわかりにくかったり。それが日本では当たり前になりすぎていて、誰も疑問に思わない状況があります。
デジタルプロダクトがもっと使いやすくなれば、もっとたくさんの人に体験してもらいたいです。アプリでもWebでも、ちゃんとユーザーのことを考えて作られたプロダクトが増えていけば、**日本のデジタル体験は絶対に変わると思っています。**裁量を持ってデザインに向き合える環境で、そういうプロジェクトにどんどん関わっていきたいですね。
まとめ
北欧で15年以上のキャリアを積んだKomatsuさんのデザインの軸は、「削ぎ落とす」ことへのこだわりにありました。情報を足すのではなく、削ることで伝わるデザインをつくる。その感覚は、北欧という環境の中で長い時間をかけて培われたものです。
そしてどの文化においても変わらないのが、ユーザーを起点に考えるという姿勢。人口の7割が使う行政サービスアプリから、人の命を預かる医療機器まで、責任ある現場で積み上げてきた経験が、その姿勢を裏付けています。
日本のデジタル体験をもっと良くしたい。その思いを持つKomatsuさんと一緒にプロジェクトに取り組んでみたい方は、ぜひJOOiまでお問い合わせください。
以下のようなお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
自社のデジタルプロダクトやWebサイトの使い勝手を改善したい
シンプルで伝わるデザインにリニューアルしたい
ユーザー視点でプロダクトを一から設計したい
JOOiはハイレベルデザイナーマッチングサービスを運営しています。上記のようなお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
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